幼稚園受験はすべきか?

みなさんは、幼稚園受験と聞いてピンとくるでしょうか?
この記事では、「そもそも幼稚園受験って何?」「どんなメリット・デメリットがあるの?」という疑問を解消していきます。



幼稚園受験とは

そもそも就学前教育(小学校入学前)には、さまざまな種類があります。

幼稚園:
文部科学省が管轄している学習指導重視の施設。3~5歳まで入園可能

保育所:
厚生労働省が管轄している保育重視の施設。0~5歳まで入園可能

認定こども園:
内閣府が管轄している幼稚園・保育所の中間に位置する施設。0~5歳まで入園可能


一般的にこれらの施設に入るためには、保育の必要有無の確認、願書や費用の送付を行えばよく、受験する必要はありません。しかし、関東を中心として、保護者からの人気が高い有名私立幼稚園については、受験が必要になる学校もあります。

具体的には、子どもの知能・性格・運動能力等を測定するためパズルやマット運動等を課す考査、親子あるいはいずれかのみで行う面接を行い、その結果で入学者を選定することになります。



幼稚園受験のメリット

幼稚園受験のメリットは主に3つに整理されます。


メリット1: 中学や高校、大学までエスカレーター式に進学可能

幼稚園受験の最大のメリットは、何といってもエスカレーター式に進学できる点にあるでしょう。受験が必要な幼稚園の多くは付属の小学校・中学校・高校・大学があり、大体のケースでは内部進学が可能となるため、有名幼稚園入学=有名大学進学可能ということも少なくありません。

特に、幼稚園はそれ以降の受験と比較すると、いわゆる「知識を覚える」という手間が少なくて済むため、コストパフォーマンスの良い受験タイミングと考えているご家庭も多いです。

4年制大学まで内部進学できる主な幼稚園(関東圏)


メリット2: 他の私立幼稚園に比べて、質の高い教育となる傾向

受験が必要な幼稚園は、教育カリキュラムがしっかりと整備されており、学習する環境としては最高の状態にあります。また、付属の学校に進学する場合は、一貫した教育カリキュラムを享受できるというメリットも見逃せません。
進路が進むにつれて、各校の特徴に差が出てくるため、自分が安心できる/多くの学びを得ることができるカリキュラムで、できる限り長い時間を過ごせるということは、大変有意義なものです。


メリット3: 教育に対して意識の高い両親・子どもが多数

他の幼稚園と違って、教育に対する考え方が近しい人たちと一緒に時間を過ごせることも大きな魅力です。異なる考え方の人々が多いと、親子ともに窮屈さを感じたりしてしまうかもしれません。
一方、教育意識が高すぎるがゆえに、ストレスを感じてしまうご家庭も一定数いるという点を忘れてはいけません。


幼稚園受験のデメリット

一方、幼稚園受験のデメリットは主に3つに整理されます。


デメリット1: 費用が極めて高額

最大のデメリットは、学費が極めて高額になるという点です。例えば青山学院幼稚園の場合は初年度で164万円、学習院幼稚園の場合は初年度で138万円も要してしまいます。一方、国立幼稚園も受験が必要となりますが、国立であるため初年度の費用は10万円程度と極めて安価になっています。ただし、居住地の制限等がある点には、注意が必要です。

なお、2019年10月の消費増税に伴い、幼児教育・保育が無償化されています。さまざまな条件があり複雑ですが、保育料から年間約31万円の免除が適用される等、保護者の負担は極めて軽くなりました。しかし、上記で述べた青山学院幼稚園や学習院幼稚園については、費用が免除額よりも大きくなってしまうため、いずれにしても多額の金銭負担が生じてしまいます。

有名幼稚園の費用


デメリット2: 子どものストレス増大

幼少期は精神的に成熟しておらず、自らの意思で受験したい/したくないという判断を行うことができません。そのような中で、親の希望のみで受験をさせるということに抵抗感を感じるご家庭も非常に多いです。
実際、受験が必要な幼稚園は全体の1%以下であり、幼稚園を受験するご家庭の数は極めて少ないことが分かります。


デメリット3: 抽選を行う場合もあり、運の要素もあり

学費が安く、教育水準も整っている国立幼稚園の場合は、受験に際して抽選が実施される可能性があります。具体的には、そもそも受験できるか否かを決める抽選、合格者が定員よりも多くなった場合にふるい分ける抽選の2種類が多いです。努力した結果のみではなく、純粋な運が作用してしまうというデメリットも、念頭に置いておく必要があります。


さいごに

幼稚園受験は、小学校・中学校・高校・大学と内部進学できる可能性が高くなること等のメリットはありますが、多額の費用を要したり、子どもにとって大きなストレスとなる可能性があります。

幼稚園受験をすべきかどうかはご家庭の状況によって異なりますが、多くの場合は「しなくてもよい」という結論になるでしょう。実際、幼稚園受験をするご家庭は、全体の1%未満となっております。
しかし、もし幼稚園受験を検討される場合、しっかりとした教育方針を立て、お子様の幸せと相談しながら取組んでいく必要があります。

幼稚園受験のメリット・デメリット


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