小学校受験はすべきか？

小学校

2023/08/10

「我が家は小学校受験をすべきなのか？」、「幼稚園受験はさすがに早いけど、小学校からは受験も選択肢に・・・」とお考えの方も多いのではないでしょうか？　この記事では、小学校受験の概要や、メリット・デメリットについて詳しく解説しています。

小学校受験とは

多くのご家庭では小学校を受験せず、そのまま地域の公立小学校に進学するでしょう。しかし、一部のご家庭では国立・私立小学校への進学を志し、小学校受験を選択される場合もあります。ちなみに、幼稚園や保育所を卒業されたお子様のうち、約98％は公立小学校に進学し、国立・私立小学校を受験されるのはわずか2％に留まっています。

受験内容は学校によって異なりますが、子ども同士の遊びを通じて社会性を確認する「行動観察」、記憶・知識・常識・数量・推理・言語・図形等の能力を確認する「ペーパーテスト」、親子あるいは親のみ・子のみでコミュニケーション能力や考え方を確認する「面接」等が実施されます。

次章からは、小学校受験のメリット・デメリットを見ていきましょう。小学校受験のメリット・デメリットは、幼稚園受験とも似ているので、よろしければ幼稚園受験に関する記事もご覧ください。

小学校受験のメリット

小学校受験をするメリットは、質の高い教育環境の中で6年間を過ごすことができ、かつ内部進学で中学校・高校・大学と進学することができる点にあります。

例えば、早稲田実業学校の初等部・慶應義塾大学の幼稚舎に入学すれば、原則としてそのまま私立最難関大学の早稲田大学・慶應義塾大学まで内部進学で進学することができます。その他にも、青山学院大学や学習院大学等、名立たる名門私立大学への進学を、小学校の時点で確実なものにすることができます。
また、大学だけではなく、内部進学のない学校であれば中学校や高校受験に充てている時間を、自分の興味や先取り学習のために充てることができる点も、大きな魅力の一つです。

しかしながら、大学入学時の学部選びについては、それまでの学業の成績が重視され、誰しもが希望する学部を選択できない点には注意が必要です。例えば慶應義塾大学の医学部に進学したい場合、学習レベルが全国でもトップクラスの慶應付属高校のなかで成績が上位５％には入っておく必要があります。これだけの労力をかけるのであれば、外部の医学部を一般試験で目指した方が効率的と言われるほどの難易度です。

小学校受験のデメリット

小学校受験をするデメリットは、自分の意思でYES/NOをはっきりと主張できない未就学児にとって勉強はストレスになる等ありますが、やはり一番大きなデメリットは高額な費用と言うことができるでしょう。

文部科学省「子供の学習費調査（令和3年度）」によると、公立小学校の平均的な年間費用は35万円であるのに対し、受験が必要となる私立小学校の費用は166万円と、その差は5倍近くもあります。加えて、小学校は6年間通うことになるため合計費用は公立小学校で約200万円、私立小学校で約1,000万円と、800万円もの差があります。

ご家庭の経済事情や、中学校以降の進路で必要なお金を踏まえ、小学校受験の有無を決定すべきでしょう。なお、国立小学校については、文部科学省「子供の学習費調査（令和3年度）」で公表されていませんが、公立小学校と同程度の費用と考えておけばよいでしょう。

受験する場合、小学校と幼稚園受験のどちらでチャレンジすべきか

ここまで、小学校受験のメリット・デメリットについて見てきました。最後に、最後に、小学校受験と幼稚園受験のどちらを選ぶべきか、整理していきましょう。

結論から申し上げると、幼稚園に入園する前から入学したい小学校がある場合、幼稚園受験を視野に入れるべきであり、そこまで熱心に入学したい小学校がない場合、受験するにしても小学校で良いでしょう。

小学校受験をする場合は幼稚園受験と比べて、希望する小学校の受験ができる回数が1回少なくなってしまいます。しかし、その分お金がかからなかったり、親よりも子どもの努力次第で合格できたり（幼稚園の方が親の努力次第で入学できるとも言えます）、しっかりと子どもの意思によって受験することができるという魅力があります。

それぞれ一長一短がありますので、ご家庭の状況に合わせて考えていく必要があるでしょう。