勉強する目的ってなに?(part3)


これまでのおさらい

前々回のpart1では、子ども・親は勉強する目的として「良い学校に入ること」を掲げている、そしてなんとな~く「良い学校に入れば、良い職業に就ける」と考えているというお話をさせていただきました!

前回のpart2では、上記の考えを実際の調査結果から検証し、「良い職業(①就職人気の高い企業、②経営者、③政治家、④医師)に就きたいのであれば、良い学校(最難関大学、難関大学、医学部)に入るべきであり、特に最難関大学(院)に入ることが望ましい」と結論を出しました。

そして今回は、「そもそも、勉強する目的って、良い職業に就くことだけじゃないよね!?」というお話をさせていただきます。


そもそも良い職業に就く必要はあるの?

繰り返しになりますがすべての子どもたちが、給料が高くて、社会的地位があって、みんなから尊敬されるような「良い職業」に就く必要があるのでしょうか?
これがすべての子どもたちに共通する、勉強する目的なのでしょうか?

そもそも「良い職業に就く」必要はあるの?


私の答えはNOで、子ども一人一人の幸せは違うのだから、良い職業に就くことがすべての子どもにとって幸せとは限らず、そして一人一人が勉強する目的は異なっているはずです。

例えば、学生のAさん・Bさんがいたとして、二人とも「良い職業に就いて良い生活を送ること」が幸せなら、良い学校に入ることを目的に勉強すればよいでしょう。

しかし実際は、Aさんにとっての幸せ・Bさんにとっての幸せがあります。
Aさんは都会でバリバリと働いてお金も稼ぎたいため、良い職業に就きたいと思うかもしれません。しかし一方で、Bさんはお金にはあまり興味がなく、将来は田舎でのんびりと暮らしたいだけかもしれません。
このような中で、Bさんに勉強を強いても、苦しい思いをするだけですよね。

そもそも「良い職業に就く」必要はあるのか?


勉強する本当の目的とは?

それでは、勉強する目的をまとめると、どのようになるのでしょうか?
子どもにとっての幸せの定義から、逆算して考えてみましょう。

まず、高校卒業前にやりたいことが決まっていないか/決まっているか、そして決まっていない場合は未来志向か/バランス志向か/現状志向かに応じて、幸せの定義を4つに分けることができます。

子どもにとっての幸せの定義(4つ)

  1.  良い職業に就いて、高い社会的地位・金銭を得る
     (やりたいことが決まっていない&未来志向)

  2.  今を楽しみつつ、将来も平均水準の生活を送る
     (やりたいことが決まっていない&バランス志向)

  3.  勉強のストレスを感じず、今をできる限り楽しむ
     (やりたいことが決まっていない&現状志向)

  4.  社会的地位・金銭は高くなくとも、希望する職業に就く
     (やりたいことが決まっている)


そして、この4つの幸せの定義から逆算し、勉強する目的を13種類に分類することができます。
未来(社会的地位・金銭など)を志向すればするほど、たくさん勉強する必要が出てきて、したがって勉強する目的が「良い学校」に入ることになっていくという構造です。

もちろん、勉強する目的は良い学校に入るだけではなく、知的好奇心を育てることや、純粋に学ぶことを楽しむことなども挙げられる点も忘れてはいけません。

各ご家庭にとってそれぞれの幸せの定義・勉強する目的があるため、「自分の家庭はどうだろう?」という発想で、考えていく必要があります。

勉強する目的


さいごに

いかがでしたでしょうか?
part1~3まで、勉強する目的について考えてきました。

まとめると、子どもや親はなんとな~く「良い学校に入って、良い職業に就くことが勉強する目的」と考えていますし、実際に良い学校に入らなければ、良い職業に就けない可能性が高いことも事実です。

しかし、そもそも子どもごとに幸せの定義は異なっていて、良い職業に就くことが、すべての子どもたちの幸せに直結するとは限りません。そのため、まずは子どもの幸せを考え、そこから逆算して勉強する目的を定義する必要があるのです。

そして、子どもの幸せを整理すると次の4つにまとめることができます。

  1.  良い職業に就いて、高い社会的地位・金銭を得る
  2.  今を楽しみつつ、将来も平均水準の生活を送る
  3.  勉強のストレスを感じず、今をできる限り楽しむ
  4.  社会的地位・金銭は高くなくとも、希望する職業に就く

これら4つの定義によって勉強する目的も決まってきて、例えば「最難関大学に入るため」、「高校卒業後に就職するため」など、合計13種類の勉強する目的が整理されます。

しかし!
先に述べた通り、子ども一人一人に応じて幸せの定義が異なってくるわけなので、4つの幸せの定義・13種類の勉強する目的はあくまで参考として、我が子にとっての幸せ・勉強する目的を、オーダーメイドで考えていく必要があるのです。




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