子どもたちはどんな進路を選べるの?(中学校編)


進路選びの全体像はどんな感じ?

本日お話しさせていただくのは以下画像のうち「中学校」です!

進路の選択肢の全体像


中学校にはどんな種類があるの?

小学校と同様に、中学校は公立・国立・私立に分かれます。
しかし、公立の中には一般的な非中高一貫校(高校受験が必要)だけではなく、中高一貫校(高校受験は原則不要)もあります。

  • 公立中学校(非中高一貫)
    学校指定の地域に住んでいれば、受験なしで誰でも入学できる一般的な中学校です。
    年間費用は53万円であり、私立に比べるとかなりお安くなっています。
    教育水準については、地方では地域の小学生のほとんどが入学するため平均的な水準となりますが、都心では受験しなかった層が入学することになるため、少し低い水準となる傾向にあります(ただし、一概には言えないため注意が必要です)。

  • 公立中学校(中高一貫)
    上記と同じく公立中学校ですが、中高一貫教育を採用している点で違いがあります。つまり、中学に入学してからは高校までの6年間を同じ学校で過ごすことになります。
    入学するためには受験が必須で、「適性検査」と言われる特殊な試験(知識の有無ではなく、総合力や学習意欲を問うテスト)をクリアする必要がありますが、その分教育水準は高くなる傾向にあります。

  • 国立中学校
    国立小学校と同様に、付属大学の研究実践の場として用意されている中学校です。
    年間学費は公立中学校と同じ53万円ほどですが、教育水準の質は極めて高く、最先端の教育を受けることができます。ただし、受験してペーパーテストを突破する必要があります。

  • 私立中学校(中高一貫)
    「中学受験」といったときに、真っ先に念頭に挙がるのが私立中学校になります。
    ペーパーテストが必要ですが、国立中学校と同様に、極めて高い教育水準にあります。また、私立中学校のほとんどは中高一貫であり、入学できれば高校受験が不要になるという特徴もあります。
    しかし、何よりも年間費用が平均143万円かかる点には注意が必要です。
中学校の種類


みんなはどんな進路を選んでるの?

91%の子どもは、公立中学校(非中高一貫)に進んでいます。
そして、公立中学校(中高一貫)や国立中学校に進んでいる子どもは、かなり少なくなっています。

注目すべきは私立中学校(中高一貫)で、日本全国の子どもの8%も進学しているのです! 想像よりも多いと感じた方も、いらっしゃるのではないでしょうか?
これだけ見ると「私立中学校の受験を、うちも考えなきゃいけないの?」と思うかもしれません。しかし、私立中学の受験割合は、地域ごとに大きく異なっていることを理解する必要があります。

中学校の進路の割合


以下画像で、濃い緑で色付けされている都道府県は、全国平均の8%を上回っているところを表しています。

具体的な都道府県名を見てみると、東京・神奈川・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山・広島・高知であり、そのほとんどが都心であることが見てとれます。

お住まいの地域が都心でなければ、周りに中学受験をするご家庭が一つもないということも当然なのです。

都道府県別の中学受験の割合


どれくらいのお金がかかるの?

次に、進路と切っても切り離せない「お金」の話をしていきましょう。

冒頭で申し上げた通り、公立・国立中学校の年間費用は53万円になりますが、私立中学校はその3倍である143万円必要になります。

これを3年間で計算すると、私立に進んだ場合は、公立・国立よりも300万円も多くの金銭負担をしなくてはいけません。また、私立中学は中高一貫教育のため、高校でも同様にお金がかかってしまいます。

ぜひ、ご家庭の経済状況とご相談しながら、私立中学への進学がそもそも可能なのかを考えてみてください。

中学校の学費


受験って必要なの?

ここまで受験について多くを語ってきましたが、そもそも各ご家庭はどのような思いで受験する/しないを決めているのでしょうか?

以下にある保護者500人を対象としたアンケートの結果から、その思いを探ってみましょう。

  • 中学受験をする/した理由
    • 45%:
      教育内容や環境が地元の中学校よりも良いから
    • 26%:
      中高一貫なので高校受験をしなくてすむから


  • 中学受験をしない/しなかった理由
    • 58%:
      地元の中学で十分だから 
    • 11%:
      小学生の間は勉強漬けにならず、のびのびと過ごして欲しかったから


やはり、「教育水準の高い」や「高校受験をしなくて良い」という理由で中学受験を志すご家庭が多いようです。このような点に魅力を感じるのであれば、中学受験にチャレンジしてみてもよいかもしれません。

中学受験をする理由


どうやって進路を決めるの?

最後に、ここまでで述べてきた4種類の中学校から、我が家にとって最適なものをどのように選べばよいかお話しさせていただきます。

まず、地方に住んでいる方や「小学生のうちはのびのびと過ごしてほしい」と考える方の多くは、受験をせずに公立中学校(非中高一貫)に進むのがよいでしょう。

受験したいと考えてはいますが、特に中高一貫に魅力を感じていないご家庭は、国立中学校が向いているかもしれません。
反対に、「絶対中高一貫がよい!」というご家庭は、公立または私立の中高一貫校に進学すべきです。

これらはあくまでも目安ですので、中学受験をする場合は、しっかりと各校の教育方針や進学したい大学を踏まえ、最もふさわしい学校を選びましょう!

中学校の進路の決め方


さいごに

いかがでしたでしょうか?

中学校から、「受験」が一般的な選択肢になってきます。しかし、精神的にまだ幼い小学生に対して勉強を強いることは、大きなストレスを引き起こす可能性もあります。
ご両親の思いも大切ですが、ぜひ子どもの意思を尊重し、進路を決めてください。




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