子どもたちはどんな進路を選べるの?(大学院編)


進路選びの全体像はどんな感じ?

本日お話しさせていただくのは以下画像のうち「大学院」です!

進路の全体像


そもそも大学院とは?

大学院とは、一言で言うと「大学の学部で学んだ内容をさらに深め、専門的な職業能力を養ったり、研究者を養成するための場」です。

授業の受け方や、公立・国立・私立の3区分などは学部と同様ですが、期間は修士課程2年+博士課程3年です。ただし、合計5年間通う必要があるわけではなく、修士課程の2年間のみでも問題ありません。

受験資格としては、原則として4年制大学を卒業した方が対象となります。短大や専門学校を卒業した場合でも、4年制大学に編入して大学院に進学することもできますが、極めて少数派です。

そして、気になるのが「どうして大学院に行くの?」という点ですよね。
大学院に行くメリットはいくつかありますが、まず年収が高くなる傾向にあり、大卒平均が360万円/年であるのに対し、院卒平均は454万円と+100万円ほどの差があるのです!

他にも、とにかく純粋に自分の興味・関心を突き詰められるということや、研究職に就きたい方は就職に有利になることなどが挙げられます。

ただし、、研究職になるためには絶対院卒じゃないといけないと考える方も多くいらっしゃいますが、約35%の企業では学部卒も研究職として採用しているため、研究職=大学院進学と単純に考えるのは避けましょう。

一方、デメリットもあります。
やはり一番のデメリットは大学と同じくらいの費用がかかるということ。他にも、単純に社会に出るのが2年、あるいは5年遅れてしまうため、実務経験が積みにくいという考え方もできます。

大学院の概要


大学院には、どれくらいの人が進学するの?

さて、ここではどれくらいの人が大学院に進んでいるかを、文系・理系ごとに見てみましょう!

まず、大学から修士課程への進学率を見てみると、文系がわずか4%であるのに対し、理系は36%と非常に多くなっています。
一方、修士課程から博士課程への進学率を見てみると、文系が16%であり、理系が9%です。博士課程に進学する場合は大学教授や研究者になる場合が多く、この場合は文系・理系の差がなくなるというわけです。

これだけ見ると、やはり文系は大学卒業後に就職、理系は修士課程まで進学という流れが多いことが分かりますが、とりあえず就職、とりあえず進学という「とりあえず病」の学生が非常に多いため、しっかり意思を持って判断するようにしましょう。

大学院の進学率


どれくらいのお金がかかるの?

お金の面ではどれくらい必要なのでしょうか?

修士課程・博士課程問わず、公立・国立大学院は大学の学部と同様に、年間63万円ほどの学費が必要となります。

そして気になる私立大学院ですが、わずかに高額ですが年間88万円ほどであり、中学や高校、大学の学部と比べると、公立・国立との差が非常に小さいことが大学院の特徴です。

なお、法科大学院の場合は他の学問領域よりも高額になり、公立・国立でも100万円、私立なら150万円ほど必要になることに注意しましょう。

大学院の学費


どうやって進路を決めるの?

最後に大学院への進学を決めるための方法について解説します。

結論から言うと、子どもが幼いころから大学院への進学有無(そして学習する学問領域)を決めることは非常に難しく、大学入学後にその判断を下すのがよいでしょう。

というのも、大学院への進学有無を判断するためには、「大学での学習内容をさらに深めたいか?」という質問に答える必要があり、この質問に答えるためには実際に大学に入学しないといけないからです。

そのため重要なのは、子どもが「大学院に行きたい!」といった場合にサポートしてあげられるだけの金銭的余裕を持っておくことであり、これが難しい場合はその事実も踏まえたうえで大学などの進路を考えておくことです。

例えば、私立ではなく国立・公立大学に進めば大学院に進学するだけの金銭的余裕も出るでしょうし、子どもにとって多くの選択肢を残してあげることに繋がります。

大学院の進路の決め方


さいごに

いかがでしたでしょうか?

大学院への進学有無は、子どもが大学に入学するまではなかなか考えられません。しかし、どれくらいの人が大学院に進学しているのか、学費がどれくらい必要なのかなどを理解しておかないと、いざ子どもが進学を希望した際に誤った判断をしてしまう可能性もあります。

ぜひ、日本における一般的な大学院進学の流れを理解し、何よりも「だったらうちは必要だな」「不要だな」というオリジナルの判断をするようにしてください。




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