1年あたりの費用一覧

文部科学省等の統計情報を用いて、各学校に通うために必要な費用を整理しました。なお、高校までの費用には、授業料だけではなく、教材費や塾の費用、通学費等の諸々の費用が含まれています。

就学前（幼稚園・保育所等）

国公立で17万円/年、私立で31万円/年と比較的費用が少なくて済みます。ただし、受験が必要な有名私立幼稚園については100万円/年以上必要なところもあるので注意が必要です。なお、出所となるデータの制約上、ここでは国立・公立の費用を同じにしていますが、一般的には国立は各種教材費等で公立よりも1～2割程度高額になる傾向があります（以降の小学校・中学校・高校も同様）。

小学校

小学校は義務教育に含まれているため、国公立の費用は35万円/年と少なくて済みます。しかし、受験が必要となる私立小学校は極めて高額で、166万円/年も要してしまいます。このような小学校や、前述した受験が必要な幼稚園については、エスカレーター式に難関大学（慶應義塾大学や学習院大学等）に進学できる可能性があるというメリットがありますが、受験する人数は全体の1％程度と非常に少ないです。

中学校

中学校も義務教育に含まれているため、傾向としては小学校と同じになります。具体的には、国公立の費用は53万円/年と少額になりますが、私立の費用は143万円/年と高額になります。ちなみに、小学校までは私立受験は一般的ではありませんでしたが、中学からは都心では受験が一般的になり、学生のうち約8％が私立中学校（特に中高一貫校）に進学することになります。ただし、地方ではそもそも受験ができる私立中学がない等、都心との状況は大きく異なっています。

高校等

高校は義務教育ではなくなり、私立受験が当たり前になってきます。金額としては国公立が51万円/年、私立が105万円となり、国公立・私立間の費用の差は少し穏やかになります。
なお、中学卒業後の進路としては、理工系の知識習得に特化した高等専門学校（4年制）が登場しますが、全国に57校ある学校の54校が国公立であるため、費用は43万円/年と低くなっています。

4年制大学に進学する場合の費用総額

整理した費用をもとに、主な進路を選択した場合の費用総額をまとめました。なお、ここでは高等専門学校、短期大学や専門学校を含まず、4年制大学に進学し、その後修士課程まで大学院に進学したケースを考えています。